アダルトチルドレンは子供っぽい?
「アダルトチルドレン」と聞くと、「大人なのに、中身は子供っぽい人」という意味だと勘違いする方が多くいます。
しかしこれは誤解で、アダルトチルドレンとは
“Adult Children of Dysfunctional Family“
(子ども時代、うまく機能してない家庭で過ごし、今は大人になっている人)
という言葉を略したものです。
つまり、”子供っぽい”という意味は含まれていません。
むしろその反対で、親が大人になりきっていないような問題のある家庭で育つと、子供のほうが大人のような役割をさせられたりします。
例えば、いつも母親のグチの聞き役になったり、
両親の仲が悪くて父親がさびしそうにしていると、気を遣って一緒に過ごしてあげたり、
親が頼りないので、進路の相談などができず、一人で考えて決めなくてはならなかったり…。
つまり、子供なのに大人のような役割をさせられていたので、
子供でいることに集中できなかった、そのために
子供の時に必要な、精神的成長がおろそかになってしまい、
それが大人になって悪影響が出てしまっている、という事なのです。
誰もが皆、アダルトチルドレン
「多少の問題は、どこの家庭でもあるよ。そんなこと言ってたら皆アダルトチルドレンだよ」
と思うかも知れませんが、その通りです。
なぜなら、”完璧な親”というのは、この世に存在しないからです。
どこの親でも、性格の偏りがあったり、
忙しくて子供の話をちゃんと聞けない時があったり、
イライラして子供に八つ当たりしてしまったり、
子供がかわいい余りに過保護になり過ぎてしまう、といった事が起こります。
ところが、子供との関わり方に、あまりにも大きな問題があると、
子供が精神的に成長できなくなってしまい、
その結果、自分に対して極端に自信を失くしてしまったり、
人と上手く関われなくなってしまうのです。
これが、大人になると”生きづらい”という状態を作ってしまいます。
つまり、アダルトチルドレンというのは「程度の問題」だと言えます。
親から少ししか悪影響を受けてない人は、アダルトチルドレン度3%くらいだったり、
かなりひどい環境で育った人は、アダルトチルドレン度80%くらいかもしれませんが、
全く親の影響を受けていない、アダルトチルドレン度0%という人はいません。
皆、何かしらの影響は受けているものなのです。
それを一度じっくり振り返ってみて、自分の人生をより良くしていくことが、
アダルトチルドレンのカウンセリングです。