うつ病の治療には、心療内科・精神科で薬をもらうのが良いのか、それともカウンセリングに行くのが良いのでしょうか?
一般的には、「その答えは、うつ病の重症度によって違う」と言われています。
例えば重度のうつ病には、薬を使った治療の方が効果が高く、
中程度~軽度のうつ病には、カウンセリングの方が効果が高いと言われています。
どちらにしろカウンセリングは必要?
もっとも最近の研究データでは、重度のうつ病にもカウンセリングが有効だという結果が出ていますし、
薬物治療をする場合でも、カウンセリングを同時に行うと、もっと効果が高まると言われているので、
うつ病の方は、どちらにしろカウンセリングを利用することをお勧めします。
参考:カウンセリングが必要かどうかの判断について(厚生省記事)
カウンセリングが必要ない場合もある
カウンセリングが必要ないケースは、「本人の性格や思考パターンに大きな問題はないけど、運悪く大きなストレスがかかり、一時的に落ち込んでいるだけ」の状態の時です。
例えば、親しい人やペットが亡くなったり、過重労働で睡眠もまともに取れない期間が続いたり、パワハラ上司から日常的に嫌がらせを受けていたら、誰でもうつ状態になってしまいます。
ただ、元々マイナス思考などがなく、元々のメンタルが健康な人は、安定した環境を整えれば時間と共に、自然と回復していきます。
こういったケースは、カウンセリングを使わなくても薬だけで回復するか、もしくは薬を使わなくても必要な時間をかければ自然と良くなります。
抗うつ薬のメリットとは
また、薬はカウンセリングより効果が出るのが早く(2週間前後)、
カウンセリングよりは安上がりというメリットはあるかも知れません。
それに、自殺をする危険性がかなり高い場合などは、
取り返しがつかない事になる前に、取りあえず薬を使う方が良いかと思います。
抗うつ薬のデメリットとは
一方で、薬は「対処療法」といって、一時的にうつ病の症状を抑えているというだけで、
うつ病の根本の原因を治している訳ではありません。
ですから、基本的には薬を飲むのをやめてしまうと、またうつ病がぶり返してしまいます。
それに対してカウンセリングでは、うつ病の原因となっているマイナス思考や生活スタイルなどを変えていき、
根本からうつ病を治していくという方法です。
「うつ病をきちんと治したい」と思う方は、ぜひカウンセリングを考えてみて下さいね。