不登校の原因は複合的
不登校の原因は、一つの要因ではなく、複合的だと言われています。
多くのパターンでは、まずはベースにストレスを受けやすい性格があります。
例えば、
●自己肯定感が低い ⇒人と比べたり、少しのミスで落ち込みやすい
●発達障害 ⇒皆と同じようにできない、対人関係でトラブルになりやすい
●HSP ⇒周りに気を遣い過ぎて疲れる、緊張しやすい
これらのストレスを受けやすいベースの性格があっても、学校生活が上手くいっている時は不登校にはならないのですが、下記のような問題が起こるとストレスが高まります。
●対人関係での問題
●成績の低下
●いじめ
●部活での挫折
●恥をかいたりするような体験
●親子関係でのストレス
●その他
これらの問題が重なるとストレスが高まり、限界に達すると頑張りがきかなくなり、不登校という形で現れます。
つまり不登校は、いじめなどの一つの出来事が原因ではなく、背景に複数の要因があることがほとんどです。
多くの不登校の子は、うつ病になってしまう
先ほど説明したような、ベースの性格と、直近の上手くいかない出来事が重なり、少しずつストレスが高まってきて、最終的にはうつ病か、その手前の状態にまでメンタルが悪化してしまいます。
その結果、これ以上がんばれなくなり、不登校になってしまうのです。
大人が仕事に行くのにエネルギーがいるように、子供も学校に行くにはエネルギーがいります。そのエネルギーが、ストレスの蓄積により底をついてしまったので、学校に行けなくなるのは当然のことなのです。
子どものうつ病は、診断されない事が多い
かといって、不登校の子を病院に連れていっても、うつ病とは診断されない事がほとんどです。
なぜなら、子どものうつ病は分かりづらく、大人のうつ病のように一日中布団の中でうずくまっていたり、眠れなくなったり、いつも暗い表情という訳ではないからです。
子どものうつ病の場合は、家では楽しそうにゲームしていたり、学校は行けないのに友達とは遊びに行ったりするので、親からすると「うつ病には見えない」と思われるかも知れません。
逆に、子どものうつ病は、「イライラしやすい」「勉強に集中できなくなる(成績が下がる)」といった症状に出る事が多いですが、症状はかなり個人差があり、うつ病とは診断しづらい事が多いのです。
また、うつ病だからといって、精神科の薬が効くケースも子供の場合は少ないため、病院で「うつ病」の診断をする事の意味があまりないのかも知れません。
子どものうつ病を治すには、薬よりも休養してメンタルの回復させたり、ストレスを減らしていく事が効果的です。
では次に、親として具体的にどう接していったら、不登校が改善するのかを説明していきたいと思います。⇒不登校への効果的な対処法