「自分はメンタルが弱い」「すぐ落ち込んでしまう」「人より打たれ弱い気がする」
カウンセリングの場で、こうした言葉を口にされる方は少なくありません。
私たちはつい、絶対に折れない鉄のようなメンタルを持つ人を「メンタルが強い人」だと思いがちです。
けれど、本当にそうでしょうか。
■「メンタルが弱い」は性格ではなく「状態」
まずお伝えしたいのは、「メンタルが弱い」という言葉は、その人の性格や能力を表すものではなく、その時点の心の状態を表していることが多い、という点です。
・仕事や家庭での負担が続いている
・気を張り続ける環境にいる
・安心して弱音を吐ける場所がない
・過去の体験が刺激されている
こうした条件が重なると、誰の心も疲れます。
それを「自分は弱い」と受け取ってしまうのは、あまりにも自分に厳しい見方かもしれません。
■本当に強いメンタルとは
本当のメンタルの強さとは、
折れないことでも、感情を感じないことでもありません。
それは、
折れそうになりながらも曲がり、揺れ、また元に戻れること。
嵐の中で踏ん張り続ける鉄ではなく、
風に合わせてしなやかに揺れ、
嵐が過ぎればまた元に戻る——
そんな竹のようなメンタルこそが、実はとても強いのです。
■「弱い」と感じやすい人の特徴
「メンタルが弱い」と感じやすい方には、こんな共通点があります。
・周囲の空気をよく読む
・他人の気持ちに敏感
・責任感が強い
・自分より相手を優先しがち
これらは本来、人間関係を大切にできる力であり、深く考えられる力でもあります。
ただ、その力を使い続けて休めていないと、
心は疲れ切ってしまいます。
弱いのではなく、使いすぎているのです。
■折れそうになっても、大丈夫
心が限界に近づくと、
「もうダメかもしれない」「自分は弱い」と感じるのは自然な反応です。
けれど、折れそうだと感じられること自体が、
回復へ向かう感覚がまだ残っている証拠でもあります。
人は、本当に限界を超える前に、
「苦しい」「助けてほしい」というサインを出します。
そのサインに気づき、立ち止まれることは、
弱さではなく大切な力です。
■カウンセリングでできること
メンタルの強さとは、
折れないことでも、我慢し続けることでもありません。
揺れた自分に気づき、回復できる力こそが本当の強さです。
もし一人では戻りにくいと感じるときは、
誰かの手を借りても構いません。
心がしなやかさを取り戻す過程を、
安全な関係の中で支えるのがカウンセリングです。
心が折れそうになっても大丈夫、
あなたの心にはちゃんと回復する力があります。
文責:カウンセラー中野
