HSPのカウンセリング その② ~育児がつらい~

HSPのカウンセリング例:Nさん(30代、専業主婦)の場合

Nさんは会社員の夫と、2歳の息子との、3人家族です。
夫は仕事で忙しいため、Nさんは平日、朝から夜までずっと息子と2人で過ごします。

午前中は家事の後、公園に行き、昼食と昼寝の後に、
また外に遊びに行き、夕方まだ遊びたいS君を何とか家に連れて帰って、夕食と片付け、
入浴、寝かしつけというのが基本的なパターンです。
Nさんは毎日疲労困憊し、半ば本気で「この子はもっと元気なお母さんに育ててもらった方がいいんじゃないだろうか?」
と考えてしまったり…。

HSPの母はなぜ育児がつらい?

「人とずっと一緒だと疲れる」というのは、HSPの悩みでよくあげられるものです。
子供が大切な存在であることは間違いありませんが、幼い息子とずっと一緒にいるのは、
HSPであるNさんにとって、とても消耗することです。
1人で静かに過ごす、自分をリセットする時間がほしくても、子供が小さい時にそういう時間をとることは困難です。

Nさんは、他のお母さんは平気そうなのに、自分だけが「つらい」「休みたい」と思っていることに罪悪感を感じていました。
しかし、誰にも相談できず、つらさをそのままにしているうちに、心のエネルギーがどんどん減っていって、
楽しさやあたたかさも感じられなくなってきてしまい、カウンセリングに行ってみる事にしました。

HSPの母のカウンセリング

カウンセラーは、「お子さんにとっても、Nさんが心身ともによい状態である方がよいはずです。

自分一人でやりきろうとするのではなく、周りの理解と協力を得ることが必要でしょう。」とアドバイスし、夫の協力を得ることになりました。

Nさんは夫と話し合い、夫が休みの日には子供を預けて、1人で過ごす時間を作ることにしました。

また、周りの親子もそれぞれに個性があることに気付いたり、
自分がHSPとして持っている特性と、親という立場で必要とされることの、折り合いをつける方法が少しずつ見えてきて、

以前よりかなり気持ちが楽になり、カウンセリングも3回ほどで終了しました。

HSPの改善ポイント

HSPの特徴を持つ人達は、自分の中で動揺したり、混乱したり、疲れたりしていても、
それを表現することは比較的少ないので、周りの人には、当人がどんな問題を抱えているかがよく分かりません。

家族や友人など、親しい人には、HSPの特徴を説明したり、
それについて協力してほしいことを伝えることが、理解と支援を得ることに役立ちます。
この時、相手からも質問してもらったり、要望があれば出してもらうとよいでしょう。

※この記事は、プライバシー保護のため、いくつかのケースをもとにまとめたものです。

執筆:カウンセラー木村

HSPのカウンセリング その①

HSPのカウンセリング その① ~HSPとは?~

「小さなことが気になる」、「疲れやすい」、「傷つきやすい」…このような悩みがある場合、
その背景には、生まれつきの気質の特徴があるかもしれません。

HSPとは?

HSPHighly Sensitive Person「とても敏感な人」)は、エレイン・N・アーロン博士が提唱した概念です。

HSPは、どの社会にも15~20%の割合で存在すると言われています。

この特徴を持つ人達は、そうでない人にとっては何でもない小さな刺激(環境の変化、人間関係、痛み、カフェイン、光、音等々)にも、敏感に反応します。

そのため、例えば大人数の集まりが苦手だったりします。たくさんの刺激がいっぺんに入ってきて、どうふるまったらいいか分からなくなってしまうのです。

   ★詳しくは→HSPの四特徴とは?

HSPは、社会の中では少数派なので、
「何で自分は他の人と同じようにできないんだろう」
「自分はダメな人間だ」
と感じることが多いかもしれません。

HSPを改善するには

例えば、体質で考えてみると、「お腹を壊しやすい」という人がいるとします。
多くの人にとって大丈夫な食べ物でも、すぐにお腹を壊してしまうので、「損な体質だな」と思うかもしれません。
でも、日々生活していくためには、食べて栄養を摂らなくてはなりませんから、
何をどう食べるとお腹を壊すのか知っておいたり、自分に合った食べ方を工夫すれば良いのです。
そうすれば、お腹を壊さなくても、必要な栄養を摂ったり食事を楽しむことができます。

HSPについても、同じことが言えます。
自分自身を知ったり、対人関係のスキルを身につけることで、HSPを改善することは可能です。

HSPのカウンセリング

HSPは、生まれ持った気質なので、それ自体を治すことはできないのですが、
そこから来る生きづらさは後天的なものなので、環境や人間関係などを変える事で改善することができます。

具体的には、自分の敏感さを理解すること、少しでも暮らしやすくなるための工夫をすること、セルフケアを取り入れることなどです

HSPは、人込みの刺激から離れて一人でいる時間も大切であるということも言われています。(参考コラム:「一人でいることの大切さ」

ただ逆に、敏感さを意識しすぎてひきこもってしまうと、ますます外に出るのがつらくなるので、
自分にとって最適な生活の仕方を見つけていくことが大切と言えるでしょう。

こういった事をHSPのカウンセリングで取り組んでいくことで、状況の改善は十分可能です。

執筆:カウンセラー木村

HSPのカウンセリングその② ~育児がつらい~

アダルトチルドレン(AC)のカウンセリング方法とは?

当方のカウンセリングでは、アダルトチルドレンの方が多く申し込みされます。

 

割合的で言うと、じつに半数以上の方がアダルトチルドレンのカウンセリングを受けています。

 

常では、アダルトチルドレンの方のカウンセリングは「繰り返し話すことで、少しずつ自分を受け入れられるようになっていく」という方法を取る事が多く、ほとんどのカウンセリングセンターでも、このアプローチしか行っていません。

ただ、この方法だとカウンセリングに年単位の長い時間がかかってしまったり、この方法では変わらない相談者の方も多くいます。

実際、「他のカウンセリングルームでアダルトチルドレンの治療を受けていたが、話を聞いてもらって少し楽になったけど、自分自身は何も変わっていない」という方が多く申し込みに来られています。

 

当方では、アダルトチルドレンの方に対して比較的短期間で改善が可能な、非常に効果の高いカウンセリングプログラムを採用しており、おすすめしております。

 

具体的には、精神分析的アプローチと認知行動療法を組み合わせたカウンセリング方法を、4段階で進めていくもので、従来のような「聞くだけ」ではない、積極的なアプローチというのが特色です。

 

このカウンセリング方法は非常に高い効果があり、終了する頃には「何十年も自分の存在をネガティブの事をネガティブにしか捉えられなかったのに、自分を認めてあげられるようになった。生きやすくなった。」という方がほとんどです。

 

目安として、この4段階のアプローチは最短で10回程度で終わりますが、じっくり取り組みたいポイントがある方は、もう少し回数がかかる場合がありますので、基本的にはご相談者のご希望によります。

 

 

詳しくはお問合せフォームまでお待ちしております。

「話を聞くだけ」のカウンセリングは無駄?

カウンセリングの中で、相談者の方から、時々こんな声を聞きます。

「ただ話を聞いてもらうだけでは意味がないと思います・・・。それより具体的なアドバイスが欲しいんです。」

では、「話すだけのカウンセリング」では、本当に効果はないのでしょうか?

・・・そんなことはありません。

現代のカウンセリングの基礎を作ったカール・ロジャーズは、「じっくり話を聞き共感することで、相談者は自然と変わっていく」と主張し続けていました。

特に、以下のようなケースでは、大きな効果があります。

「話を聞くカウンセリング」が効果をあげるケース

①今まで、その問題について誰にも話してこなかった

こういう方は、「誰にも話せなかった」という方が正しいかも知れません。「こんな事を話したら、きっと軽蔑されるだろう」と自分を恥じて、誰にも言えないのです。
しかし「誰にも話せない事」があり、自分だけの胸にしまっているということは、自分を恥じ続けるということになり、心理的に大きく足を引っ張ります。
それをカウンセラーに話し、否定せずに話を聞いてもらうことで、「自分はそれほど恥ずべき存在ではなかったんだ」と思え、自分を受け入れられるのです。

また、話しながら「悲しみ」「怒り」「落ち込み」といった様々な感情を出すことで、大きなプラスの効果があります。これを、カウンセリングで「カタルシス効果」と呼んでいます。

②自分自身で考えを整理したり、気づいたりする事がある程度できる

普段から関連の本を読んでいたり、自分なりに色々な方法を考えて試行錯誤できる方は、カウンセリングを「情報を整理する場」として使うことで気付きがあり、前進することができます。
こういった方の特徴としては、以前から「心理学が好き」だったり、「心のテーマについてあれこれ考えることが好き」ということがあげられます。

傾聴型カウンセリングの効果(参考サイト)

その一方で、「話すだけ」ではなく、もっと積極的なアプローチが必要な場合もあります。

「話すだけ」のカウンセリングでは効果が上がらないケース

①発達障害(アスペルガー症候群)の方

アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)の方は、自分で気付く力が弱いため、カウンセラーに話を聞いてもらうだけでは、なかなか気付きが起こりづらいのです。そのため、カウンセラーが積極的に新しい考え方や行動を提案していく必要があります。
また、例えばアスペルガー症候群の方はコミュニケーションスキルが低かったりなど、特定のことが極端に苦手な可能性があるので、カウンセリングの中で具体的にスキルを学んでいくことが大切です。

②うつ病や不安障害が非常に強い

こういった相談者の方は、思考があまりにネガティブになっているため、自分で考え方のゆがみに気付いて立て直すことが難しくなっています。その場合には、認知行動療法など積極的に考え方を修正するアプローチが必要になります。

⓷自己評価が極端に低い

主にアダルトチルドレンの方に多いのですが、自尊感情が極端に低い方は、やはりマイナス思考が非常に強く、そこから抜け出すのにかなりの大きな変化を要します。
「聞いてもらうだけ」のカウンセリングでも、受け止めてもらう体験を通して、少しずつ自分を立て直していく事は可能ですが、年単位のお時間がかかってしまいます。そのため、認知行動療法を使って考え方を修正していくようなアプローチを含めるようにして、積極的に働きかけていく必要があります。

以上のように、「聞いてもらうだけ」のカウンセリングでも効果があるケースも多くありますが、相談者のタイプや相談内容によってはそれだけでは十分ではなく、認知行動療法や、対人関係スキルを身につけて行くといった要素も必要になります。

スカイ&リーフでは、相談者の方にどういったアプローチが合っているのかを、色々な情報を参考にして決めていきます。

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認知行動療法で効果が出る人、出ない人

認知行動療法は、短期的に考え方を変える方法として人気ですが、実は合う人と、合わない人がいます。

 

⓵過去に強烈なトラウマ体験がある人・・・虐待を受けていたり、ひどいイジメを受けていた人は、自分に対して持っているイメージがあまりにネガティブで強力なため、認知行動療法では歯が立たない場合があります。こういった方は、まず過去をしっかり掘り下げ、消化していくための精神分析的なアプローチをやる必要があります。

⓶理屈より感情で考えるタイプの人・・・認知行動療法は、理論的な方法を使って考え方を変えていく方法です。そのため、物事を理論的に考える人には非常に納得感があり、高い効果が出ます。その反対に、感情や直感で物事を判断するタイプの人には、「頭では分かるけど、何か納得できない」となってしまいます。

⓷アダルトチルドレンで、親から受けた影響が大きい人・・・⓵のパターンのようにトラウマと言えるほどの虐待を受けていなくても、家族の影響により、自分に対するイメージが非常にネガティブな人もいます。こういう方も、やはり認知行動療法をやってもネガティブな感が方がなかなか変わらないものです。その場合は、まずは精神分析的なアプローチを使い、過去の原因から探っていく方が効果が高いでしょう。

 

上記のようなケースでは、せっかく認知行動療法をやっても、残念ながらぱっとした効果が出ないのです。

 

そうならないように、カウンセリングの1回目に、上記のような事を確認されるかと思います。相談者の方からも、上記に思い当たる事があれば、積極的にカウンセラーに伝えるようにして下さい。

ただ、認知行動療法は人気があるので、「どうしても認知行動療法を試してみたい」という方もいます。そういう場合は、試しに受けてみて効果が出るか見るのも手です。2~3種類の認知行動療法をやってみて、効果が出なければ、他のアプローチに移ることも、もちろん可能です。